「死後事務委任契約」のことを知っていますか?-20260121

投稿日:2026年02月2日

「死後事務委任契約」のことを知っていますか?

「死後事務」とは、人が亡くなった時に発生する、諸々の手続きのことです。

その手続きには、
① 病院からの遺体の引き取りから始まって
②火葬や葬式、お墓、菩提寺、永代供養のこと
③医療費の支払い
④家賃や管理費の支払いや敷金・保証金の支払い
⑤入所施設に関する手続き
⑥部屋の片づけ、家財道具の整理、明け渡しに関すること
⑦親族への連絡
⑧市町村などの役所と年金事務所の諸手続き
⑨公共料金の支払い
等々があります。

とてもたくさんの手続きを、故人の家族や親族は必ず行わなければいけません。

ところが家族や親族がいない、いるけれどもその人たちのお世話なりたくない、迷惑をかけられないという方たちが、信頼できる人との間でこれらの死後の手続き(死後事務)をお願いする契約を結ぶのが「死後事務委任契約」です。

特別、家庭裁判所に申し立てて決定を待つ必要などなく、委任者(頼む人)と受任者(頼まれる人)が死後事務解約の内容を公証役場で公正証書として作成することで成立します。

死後に依頼したい手続きは自由に決めていいのですが、財産管理を含む「家族関係と相続に関する内容」は依頼できません。
「孫に遺産を遺贈したい」「子供を認知したい」といったような内容は、別に遺言書を作成する必要があります。

死後の手続きは、細々したものであっても必ず費用が発生します。

「預金通帳から必要額を出金すればいい」と思いがちですが、これは財産管理にあたり、死後事務の委任契約に含むことは出来ません。
しかし死後事務のお金がなかったら速やかに死後の手続きが実行されない恐れがあります。

こうした事態を防ぐために、死後事務の処理の原資として、一定額を預けて頂くことになります。
「にぎやかなお葬式がしたい」等の委任内容によっては、数百万円の預託金が必要となります。
また、死後事務委任契約を執行する私ども受任者への報酬として、大体50万円ほどをお預かりします。
委任者と受任者がよく話し合い、契約時にはこれらの合計の金額を預託できるよう準備しておくことになります。

その他、契約書作成時の費用としては、契約時のこまごまとした相談や、その思いを込めた文書作成、公証人との打ち合わせ等を含めた私ども行政書士への報酬が約20万円、公証役場での公正証書作成の費用が約10万円、合わせて30万円ほどかかります。

更に、近年の値上がりの世情を見るにつけ、亡くなった時に物価高騰していてお預かりしていた預託金では足りない、死後の手続きが完了出来ないなどの事態が起こらないように、遺言書を作成していただき、その中で遺産の預貯金の中から死後事務手続きの不足の費用を充填するように記載していただくようにしています。

私共は現在3人の方と死後事務委任契約を結んでいます。
また、今までには5人の方の死後のお世話をしてきました。
突然、夜中に亡くなるなど、大変なこともありましたが、真心こめて誠実に手続きを進めさせていただきました。

遺族の方たちに最後の遺産の引き渡しをすませ、とても感謝していただきました。
私ども「さくら行政書士法人」は、これからもご自分の老後に不安を感じている方の、「任意後見や死後の手続きの契約」についてご相談にのり、未来への不安を取り除いて、充実した楽しい人生を全うするお手伝いをしたいと切に願っております。

所員PN:チーバ

※2026年1月21日に執筆したものを2026年2月2日に投稿し公開しました。